2006年 12月 13日
福原義春 |
よく 「欄の栽培は難しいでしょう」と言われるが、
同じ敷地内で一緒に暮らしているだけのことだ。
欄だって人の手を借りずとも
空気中の湿度と太陽の光と空気だけで十分に育っていける。
社員だって同じじゃないかと気がついた。
大抵の人間は放っておいても向上しようという意欲がある。
それをああでもない、
こうでもないといじくり回して伸びるべき人間を盆栽仕立てにしてしまっている。
母親に引きずり回される過保護の子どもだってそうだ。
(省略)
だから社長の仕事は働きやすく機能的な会社の仕組みにすることで、
はしの上げ下ろしまで注文をつけることではない。
(省略)
「足音は何よりのこやし」というのだそうだ。
会社の中でも米国の経営者はトップのウオーキングアラウンドなどというけれど、
現場を見て働いている人々の目を見るだけでも違うのだ。
福原義春 『この道』より
by love-town
| 2006-12-13 15:23
| 仕事